SSD(Solid State Drive)とは、NAND型フラッシュ・メモリを用いた記憶媒体である。価格や書き込みの耐久性などに課題があるものの、高速で消費電力が低く軽量なため、HDDの代替としても注目を集めている。本書は、『日経エレクトロニクス』に掲載された、過去2年間ほどの記事を中心に編集されたものである。 ; 第1章は、SSDの基礎を「NANDフラッシュの基礎」、「NANDフラッシュの市場動向」、「SSDの性能」、「SSDの信頼性」、「【番外編】NANDフラッシュ回路」で説明している。第2章SSDの応用では『どう付き合うかSSD』として、「HDD代替にSSDが挑戦、低コスト化に伴う品質の壁」、「制御LSi、OS、メモリ、総力を結集して信頼性向上へ」の記事を、『分解』では「Apple社製品の分解に見る、最先端メモリの使いこなし方」などiPhoneやiPod shuffleの分解図と解説記事を5つ載せている。第3章将来技術では、『総論』として「微細化限界の克服目指し、多種多様なアイデアが続出」を、『チップ技術』では「メモリ・セルを3次元化、100層超えも視野に」、「新型不揮発が続々、FeRAM、MRAMに続きPRAMも」など5つの記事、『システム技術』では「SSDの電源システムを一新し、フラッシュ・メモリの消費電力を1/3へ」、「65チップを無線で積層接続,256GバイトSSDを1パッケージ化」といった将来動向を紹介している。