第一章　巻々の成立を探るための考察第一節　帚木三帖の時間的構成−「夕顔」巻頭「六条わたりの御忍び歩きの頃」をめぐって−第二節　朝顔の姫君と筑紫の五節登場の謎−『紫式部集』との関係から−第三節　筑紫の五節から玉鬘へ−玉鬘筑紫下向の着想について−第二章　五十四帖の執筆順序第一節　初期の巻々−「桐壺」巻〜「葵」巻−第二節　大団円までの巻々−「賢木」巻〜「藤裏葉」巻−第三節　「幻」巻までの巻々−「若菜上」巻〜「幻」巻−第四節　勾宮三帖と宇治十帖−「匂宮」巻〜「夢浮橋」巻−第三章　五十四帖の執筆時期第一節　帚木三帖の誕生−具平親王家サロンにおける執筆の可能性−第二節　寛弘五年「御冊子作り」における執筆状況第三節　玉鬘十帖の執筆時期−妍子東宮入内における献上本の可能性−第四節　『源氏物語』の擱筆時期−「若菜上」巻以降の執筆状況−第四章　五十四帖の成立第一節　五十四帖の構成−執筆順序・執筆時期を踏まえて−第二節　現行巻序の成立付章　『源氏物語』世界の源泉を求めて第一節　帚木伝承考第二節　天台山と『源氏物語』−法華信仰の聖地を訪ねて−