材料を「機能別」「部位別」「素材別」という3つの視点に分けて解説している点が、本書の特長である。特に、機能別に建築材料を解説している第1編では、材料がどのような機能を求められ使われているかを、「環境配慮機能」「免震・制振機能」などの需要の多い居住快適性や安全性を中心として解説している。また第2編では、従来どおり部位に要求される基本的な機能と、その機能を満たす材料と工法を解説している。さらに、第3編では、材料の基本的な特性と種類について、材料別に解説している。全体的に解説図が多く掲載されており、また、各章末に参考文献を、本文巻頭に50音順の用語索引を付す。資料編では、特に機能性に優れた製品を具体的に紹介している。たとえば「シックハウス対応建材として、どの会社にどういう製品があるか」という情報として、実際の製品の紹介や企業の連絡先を掲載している。機能別だけでなく、部位や素材別にも同様の紹介があり、巻末に資料編で掲載された会社の索引がある。